TOEICTest 900点突破のための集中力の作り方(2/3)
2.本番の集中力は短期間で養成するのがベスト!
あなたはご自分の集中力に自信がありますか?
もし、「イマイチ、自信がない」とお感じなら、ちょっと考えて頂きたいことがあります。それは、あなたの集中力の阻害要因を以下の二つのうちのどちらにより強くあてはまるのかをチェックしていただきたいのです。
1 : 試験中に他人の咳払いや外部の音が気になるという雑音派
2 : 試験中に頭の中に他事が浮かんでしまい問題への注意が散漫になる雑念派
実は、私の場合は、上記の二つともにあてはまって、困っていました。 いろいろな対策を考えてみましたが、なかなか効果が上がりません。そんな時、ある雑誌で、プロゴルファーの中島常幸氏が自分の修行時代の話を書いているのを読みました。そして、「これはおもしろいかも」と思って、自分なりに彼のやったことを応用してみることにしたのです。
中島氏の話はざっとこんなものでした。彼は、若い頃よりプロゴルファーのトップになることを目指し、尊父から厳しい訓練を与えられていました。それでも、コースに出てみると、なかなか上手くスコアが出ない日が続きます。特にコース上の本番では、雨や突風に悩ませられたり、真夏の炎天下では意識も朦朧としてくるし、逆に真冬の小雪がちらつく中でのプレーでは手がかじかんで握力が無くなってしまうこともしばしばでした。ゴルフはまさに自然との闘いなのです。
そこで、彼の尊父は、室内練習場に全天候を想定した設備を導入しました。
そして、室内で実際に人工的に雨を降らしたり、強風を起こしたりして練習をすることで、そのような悪条件の中でも「集中力」が途切れることがなくなっていき、現在のトッププロの地位を勝ち取ったのだというお話をされていたのです。
これを応用して私が行ったことは以下の通りです。私の場合は前述の二つの阻害要因の両方にあてはまっていたので、その両方に対して対策を取る必要がありました。
1の雑音対策:
*リスニングの問題をテレビをつけた状態の中で行う。
*模擬試験問題を家族の人間が団欒しているそばで行う。
*レストランや電車の中で模擬試験問題を解く。
2の雑念対策:
*夏場に暖房をつけて、室温を強烈に高めて汗だくで模擬試験問題を解く。
*目の前に自分の好きな女優・俳優などのグラビアを置いて、問題を解く。
*昼食前の空腹時に、食べ物を目の前において、問題を解く。
*読解問題を、いつもより制限時間を少なくして解く。
などです。
私が中島選手の例を元に応用した上記の方法というのは、簡単に言えば、「集中力が阻害されそうな典型的な逆境を作り、その中で普段から練習に取り組む」というものでした。これらはかなりの荒療治ではありますが、私の場合には、ものすごい効果をもたらしてくれました。
多分、こんな極端なことをしなくても、試験前に期間を決めて、時間を計って模擬試験を解いて幾つか集中的に解いてみるだけでも、相当に本番用の集中力は作られるとは思います。 ただ、私の場合は、ある試験で絶対に900点を取らなければならないという、まさに"後のない"状況にあったので、失敗が許されないという心理的なプレッシャーが、少々、前述のような極端な対策を講じさせてしまったのかもしれません。
もちろん、このような過酷な取り組みをいつもいつも行っていたのでは身が持ちません。 私は、本番での集中力の作り方というのは、スポーツアスリートの話が参考になると思い、プロフィールでも紹介した中日ドラゴンズの現監督の落合博満氏の話などを真剣に応用することにしました。 そして、そこで、彼らが、「本番での集中力というのは、短期間で一気に高めていくもの」であると捉えていることに着目し、自分でも、試験前10日間でその養成に取り組むことにしたのです。
本番での集中力というものは、ある意味、"特殊な状態"であり、日常生活を営むうえでは、そのような状態というのは、あまりひんぱんに経験するものではないものであると言えるかもしれません。
それゆえに、その養成には、それほど長時間かけるべきではない(身がもたない)ので、短期間で一気に仕上げるのが理想的になるわけです。